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福島原発が見える浜、「郡山海岸」を歩く


立ち入り禁止区域/ 双葉町/ 2025年


by Fujita Minori
2025.04.20

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※注意※
この記事には津波の描写があります



双葉町産業交流センターから東に約1キロ。

高くて丈夫な防波堤を上る。

目の前に水平線が引かれる。青い海が広がる。
郡山海岸だ。

潮の匂いがして、べたっとした風が頬にあたる。
目に砂の粒子が入った気がしてちょっとかすむ。
海に来たなという思いだった。

ごちゃついた頭に風穴があいて、心が平坦になる。
何も考えずにただ波を眺めているだけ。

どこまでも続く太平洋が私の中にまで広がり、ちっぽけなこの身をすべて包み込んでくれる。一体になって雄大な時間が流れる。

海は良い。





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沖から押し寄せた真っ黒な津波。
川を遡り防波堤を越え全てを飲み込んだ。車も家も人も。
瓦礫には油やガスによって火がつき、燃え盛りながらも止まることなく進行し続けた。

私はその時の映像を集めたNHKの番組を見たが、その異様な光景に戦慄した。現実に理解が追いつかず狼狽する人々の様子がひどく痛ましかった。
こんなことが起こりえるのかと強大な自然の力に対して腹の底から恐怖を感じた。

あの黒い津波は、海の底をさらってきたヘドロを含んでいる。通常の水よりも粘りがあり倍の破壊力をもっている。体内に入れば呼吸器官にへばりつき、呼吸困難を引き起こす恐れがある。

東日本大震災の死者行方不明者
死者1万5900人
行方不明者2525人

このうちの9割以上が津波によって命を奪われた。






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ここから先は期間困難区域で立入禁止。

あの崖の先に原子力発電所がある。

わずか4キロ先にある。
ここに立っても何も感じない。
目に見えず、匂いもしない。
しかしどこにでも存在して、金属やコンクリートの壁さえも貫いていく。
細胞を傷つけ、体を蝕んでいく。


今もなお震災によって発生した大量の放射線燃料や汚染物の処理に困っている。




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廃墟を発見。

もとは「マリンハウスふたば」という名前で海水浴をする人たちのためにトイレやシャワーを備えた施設だった。

津波が襲ってきた時、建物の三階に上った住民が一人。裏の松にしがみついたこの施設の管理人さんもなんとか生き延びたというエピソードがある。




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海岸防災林として松の植林が進められている。

これは海岸から砂が飛んでくるのを防いだり、防風を緩和したり、高潮や津波の勢いを弱める役割がある。
また、津波の際は流された人がつかまる、車などの漂流物による二次被害を抑える、ということもあるらしい。

今はまだ背が低く頼りないが、これからもっと高く、大きく成長していく。





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穏やかに見える海も時として牙をむく。
その瞬間に少しでも抗うために私たちは最大の備えをしておかなくてはいけないと心に刻んでこの地を後にした。



次は津波によって被害を受けた浪江町立請戸小学校へ向かう。


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