東日本復興 よみがえった「苕野神社」浪江町[福島]
地震の国で私たちはいかに生きるのか

海岸のすぐそば。 防波堤の斜面には大漁祈願の旗。 だだっ広い荒地にどんと立つ神社。 こんなにまっさらな神社は初めて見た。 周囲には何もなく、空がポカンと開いている。 妙な美しさを感じる。

苕野(くさの)神社は歴史が古く、715年に創建されたと伝えられている。 “苕野神社は往古は請戸地区の沖にあった「苕野小島」という島に鎮座していた。その後、波浪などで島が崩壊したため、現在の鎮座地に遷座したという。また、苕野神社は茨城県稲敷市に鎮座する大杉神社(通称あんばさま)と関係が深い神社であり、毎年2月の第3日曜日には『安波祭』と呼ばれる「浜下り潮水神事」が催行されてきた。安波祭の大祭式典では、浦安の舞神楽・田植えおどりが舞われる他、神輿渡御、樽みこし海上荒波渡御、御潮水献備神事、早朝護摩祈祷などの神事が行われる” 引用:苕野神社-Wikipedia

津波によって社殿は流され、当時の宮司らも亡くなられた。 2012年には仮社殿が建ち、2024年に再建を完了した。 再建後まもなく、13年ぶりに安波祭が執り行われ、田植踊が奉納された。

私たちは次の瞬間、どうなるとも分からない、全てを失うかもしれない、そういう不安定で脆い道の上に立っている。 世界はあまりに無慈悲で、残酷だ。 こんな絶望について考えていると、果たして生きる意味はあるのだろうかなんて思ってしまうこともある。 でも、何かしても、何もしなくても、いつかは死ぬのであって、結局私たちの幸福はこの瞬間にしか存在し得ない。 この道の先にいかなる運命が待っていようと、ここにある“今”を懸命に生きようと思う。

福島の旅はここまでです。